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『扉は閉ざされたまま』 石持 浅海(著)感想【なぜ扉を閉ざさなければいけなかったのか?】

こんにちは、こうへい(@koheinoblog)です。

小説『扉は閉ざされたまま』 石持 浅海(著)を紹介します。

主人公が殺人を犯すシーンから始まります。

2006年版「このミステリーがすごい!」第2位に選ばれました。

この小説のキーワードは「高級洋館」「ドアストッパー」「臓器提供」です。

オススメ度:

特におすすめな方

倒叙もののミステリが好きな方

ホワイダニット(なぜ犯行を行ったか)ミステリが好きな方

「このミステリーがすごい!」ノミネート作品を読みたい方

あらすじ

久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まったその日、伏見亮輔は客室で後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か? 部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった……。

目次
序章  扉は閉ざされた
第一章 同窓会
第二章 談笑
第三章 不審
第四章 対話
終章  扉は開かれた
前夜
解説  光原百合

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感想

推理小説ではありますが、この小説の焦点は誰が犯人かではありません。

主人公が殺人を犯すシーンから始まり、誰を殺したか、そしてどのように殺したかも詳細に描写されています。

一番の焦点は、「なぜ扉を閉ざさなければいけなかったのか?」です。

副次的に「探偵役である碓氷優佳がどのように真相にたどり着くか?」、そして「殺人の動機は何か?」です。

「自分の腰に手を当てる。かすかな幻痛を感じた。」という描写や、やけに臓器提供について会話で出てくるなと気になっていました。

しかしそれ以上に考えを発展させることができず、優佳が解明するまでわかりませんでした。

納得のいく筋道でした。

登場人物にはあまり魅力を感じませんでした。

主人公の伏見、そして探偵役の碓氷優佳の2人がメインキャラクターです。

2人とも冷たい性格というのを押し出しているせいか、どちら側にも感情移入することはなかったです。

ただそれも、最後に優佳がとった行動を成立させるために必要なことだったのかもしれません。

知らなかった単語・知識

書生(しょせい)

1 学問を身につけるために勉強をしている人。勉学中の若者。学生。
2 他家に世話になって、家事を手伝いながら勉学する者。

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