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ミステリランキング5冠『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 相沢沙呼(著)感想

こんにちは、こうへいです。

小説『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 相沢沙呼(著)を紹介します。

霊媒師と推理作家のコンビが、心霊と論理を駆使して殺人事件を解決するミステリです。

ミステリランキング5冠の超話題作です。

オススメ度:

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』あらすじ

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた―。

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』おすすめな人

話題作が読みたい人

冒頭でも記載しましたが、この作品はミステリランキング5冠を獲得しています。

・第20回本格ミステリ大賞受賞
・「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位
・「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位
・「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー
・「SRの会ミステリーベスト10」2019年第1位

おもしろさは折り紙付きです。

僕は前に購入していて積読状態だったのですが、もっとはやく読めばよかったという気持ちでいっぱいです。

推理に霊媒など言語同断という人

霊媒という超能力が大きな手掛かりになっていますが、もちろん証拠にはなりえないのでそれだけで解決とはしていません。

翡翠の霊視から香月が論理を展開し、証拠を見つけます。

2人の協力で事件を解決に導くのが、この小説の魅力の1つです。

どんでん返しが好きな人

ネタバレになってしまいますが、最終話でどんでん返しを食らいます。

僕はどんでん返しがあることは知っていたのに見事にはまりました。

最後まで読み終わる前に、「はじめから読み直したい!」となる人もいると思います。

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』感想

ある程度身構えていたのに、まんまとだまされてしまいました。

かなりの衝撃ではありますが全く嫌な気持ちはなく、この物語を描いた著者に脱帽しました。

ミステリランキング5冠も当然です。

いくつか伏線がある中で、その1つについては真相が明らかになる前に自分でわかりました。

ただし比較的わかりやすいものだったので他に何かあるのかと思っていたら、余裕で想像を超えてきました。

まさしくどんでん返しという文字通り、根底から覆されました。

タイトルにあまり注意を払わずにいましたが、すべてがわかってから見返すと、ある箇所に目が行きます。

一緒に過ごすうちに翡翠と香月の距離がだんだん近づいていくのが、こちらもときめいてしまいます。

翡翠の言動や行動がいちいち可愛くて微笑ましいです。

エピローグの中で出てくる真の台詞「乙女かよ」は胸にくるものがあります。

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』印象に残った言葉

わたしたちの日常に、探偵はいません。率先して、あれは不思議だ、これを考えるべきだ、そこが怪しいのだと、丁寧に教えてくれる人はどこにもいない。わたしたちは、自分たちの日常の中で、なにを考えるべきなのか、なにを不思議がるべきなのか、自分自身の目で見定めなくてはならないんです。

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』学んだ単語・知識

健啖家(けんたんか)

食欲が旺盛で、ものをたくさん食べる人。

精選版 日本国語大辞典

インタールード(interlude)

① 一五世紀にイギリスで生まれた演劇の一種。それまでの道徳劇の説教じみたところをなくしたもの。余興と余興の間に行なわれた幕間(まくあい)狂言からと考えられる。
② 間奏。間奏曲。

精選版 日本国語大辞典

吉川線

殺人事件被害者の首に見られるひっかき傷の跡である。
絞殺・扼殺されようとする際に、被害者が紐や犯人の腕を解こうとするなどの抵抗により、自分の首の皮膚に爪を立てて傷を付けてしまうことにより発生する。同時に、被害者の爪にも血液や皮膚の断片が付着していることが多い。吉川線の有無により自分で首を吊った自殺か、絞殺・扼殺による他殺かの判断基準の一つとされている。
名称の由来は、日本・警視庁の鑑識課長を務めた吉川澄一(1885年 - 1949年)が、ひっかき傷が他殺の証拠にあると着目し、学会で発表した事にちなんでいる。

吉川線 - Wikipedia

魘(うな)されている

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